PUR加工とは、無線綴じ製本の加工の一種です。
無線綴じ製本の糊に、ポリウレタンリアクティブ(PUR)系のホットメルト接着剤を使用します。

PUR製本の特徴

一般的な無線綴じ加工よりも「ページの開きが良い」「開きの耐久性が高い」「熱や高温に強い」「インキ溶剤に反応しない」「リサイクル性が高い」という特徴があります。

■ページの開きが良い

ページの開きに関しては、EVA製本の約2倍も開くため、見開きページであっても、見切れることなくページを見ることができます。

■開きの耐久性が高い

通常の無線綴じ製本であるに比べ、PUR製本の接着力は、数倍と言われています。
薄い接着面で、強固な接着が可能という特徴があります。

■熱や高温に強い

一般的な無線綴じ製本であるEVAは、40度~45度で溶解しますが、

PUR製本では、高い耐熱性があるため、-30度~120度前後での高温などによる軟化・溶解が起きにくい特徴があります。

■インキ溶剤に反応しないので、ページ脱落しない

一般的な無線綴じ製本でページが抜け落ちてしまう要因は、印刷インキ溶剤と接着剤が反応してしまうことです。PUR製本の場合には、印刷インキ溶剤との反応して接着力が落ちることがないため、抜け落ちることなくページ保持をしてくれます。

■リサイクル性が高い

PUR加工で使用する糊の硬化すると軟化しない性質は、古紙リサイクルの際、作業を簡単にします。

PUR加工におすすめの印刷物

写真を多く使ったページの開きを重視する本、開いた際の耐久性を重視する本、厚い場所で使用や保管する本などがPURにおすすめと言えます。

例) 写真集・レシピ本・図録・図鑑・操作マニュアル
  夏のイベントや屋外で利用する冊子・カタログ
  コピーを取って使用する教科書・参考書・冊子
   卒業アルバム・地図・ガイドブック    等